出院后假设生活要考虑的事情

退院後の生活を想定して考えたいこと

佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。


先日、住宅改修のためのチェックポイントについてまとめました。


住宅改修のためのチェックポイント


住み慣れたご自宅を住宅改修することに戸惑う方も多く、新築後に脳卒中になって住宅改修をせざるを得なかった方の支援を行った経験もあり、住宅改修せずとも自宅退院する手立てを検討したこともありました。


住宅改修の目的はさまざまですが、


①日常生活の動作を自分自身で行えるようにすること


②動く範囲を(活動範囲)をひろげること


③一緒に住む方や支援する方の負担を軽減すること


などが挙げられます。


①の「日常生活の動作を自分自身で行えるようにすること」には、「対象者の方の体の状態にあわせた住宅改修」や「転倒予防」などが含まれます。


脳卒中後の転倒に関することや入院中にチェックするアセスメントツールについても先日まとめました。


脳卒中後の転倒に関すること


転倒・転落アセスメントツールについて


住宅改修を行う前に、自宅の模様替えを行ったり、使う道具を検討したり、自宅の整理整頓を行うなど手立てを考えていきます。


「模様替え」「道具の検討」「整理整頓」の手立ては、退院後の生活を想定して入院の時から日常生活動作の評価や練習などを通してピックアップしていきます。


今回は、このような退院後の生活を想定して考えたいことについて記していきたいと思います。


動線上で想定して考えたいこと


動線上の床の状況や段差などを確認します。


動線上にコンセントのコードやカーペットがあると、歩行で移動する場合、足先がコードなどに引っかかり、転倒する危険性があります。


また、動線上に敷居があると、意識してまたぐようにして歩く必要があります。


入院中に細い角材などをまたぐ練習を行ったり、コードをまたぐ練習を行いますが、練習を行ってもまたぐ動作が行いにくかったり、転倒の危険性があったりする場合もあります。


その場合、動線上のコードなどを壁に寄せていただいたり、カーペットをいったん片づけたりしていただくこともあります。


敷居については、段差解消の福祉用具のレンタルや住宅改修を検討する必要があります。


屋内でどのような履き物などを用いるか


入院中は、病院内で靴を履いたり、室内履きを用いて過ごしていたと思います。


転倒予防の観点から、病院内でスリッパを用いることはほとんどないと思います。


しかし、ご自宅ではスリッパを用いていたり、靴下のみを着用して屋内を歩いている場合もあると思います。


わたしも、自宅ではスリッパを履いています。


退院後もご自宅で室内履きを使っていただくこともありますが、裸足や靴下を選ぶ方もいらっしゃるので、裸足で歩く練習や滑り止めが付いている靴下を検討すり場合があります。


引き出しやタンスの使い方


普段使っている引き出しやタンスがどのようなものかお伺いします。


下着やバスタオルや服をご自分で出し入れするときは、立った姿勢で肩から肘までの高さの引き出しの場所が出し入れしやすいです。


立った位置で手を下に伸ばして引き出しを開けたり、頭上より高い場所へのものの出し入れは、バランス能力が必要になります。


可能であれば、安全に服などを取り出せる高さの引き出しに収納するようにしたり、出し入れが多いものを取り出しやすい引き出しや棚などに移動することも検討します。


リハビリのときも、引き出しの開け閉めの練習を行っていき、退院後の生活を想定してその方にあった方法などを試していきます。


普段使っている椅子やソファなどの確認


今まで使っていたソファに退院してから座ると、なかなか立ち上がりが難しかったというお話を伺います。


また、座椅子のように低い座面の椅子に座ったり立ったりするときに転倒したというお話を聞くこともあります。


脳卒中後、自宅に退院したとき、今まで難なく使っていたソファや座椅子を用いることができない場合もあります。


ソファは体が座面に沈みこんだり、深く背もたれに体を預けるものが多く、病院の一般的な椅子より立ち上がり動作に時間がかかったり胴体を大きく動かさなければ立ち上がれないこともあります。


また、座椅子のように低い座面の椅子への立ち座りも、一般的な椅子に比べて下肢の筋力やバランス能力が必要です。


ご自宅に退院直後は病院にあるような椅子を使っていただいたり、必要に応じては立ち上がりを補助する道具の使用を検討していただきます。


畳に布団を敷いて就寝していた場合


自宅にいるとき、畳に布団を敷いて寝ていた場合は、ベッドを導入していくことを考えることが多いです。


しかし、ご本人が畳生活を続けたいお気持ちがあったり、ご自宅の都合上ベッドを置くことが出来ない場合は、今まで通りの畳生活を続けていくことを想定してリハビリメニューを組み立てることもあります。


床からの立ち上がり練習や床から立ち上がるときに用いる福祉用具を使って練習して、自宅退院後に安全に行えるか検討する場合もあります。


最後に


今回は、退院後の生活を想定して考えたいことについてまとめました。


参考になれば幸いです。


☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆

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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2022年9月15日のブログより転載させていただきました。

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