CarePlus

ケアプラスの創立は1997年、介護保険の開始に先立ち、織機の三代目だった代表が始められました。織機産業に技術革新とグローバル化の荒波が起こる中、将来性を見越して介護の分野にいち早く参入されました。ものづくりの経験から、介護用品の販売とレンタルを事業として選択されます。

福祉サービスは初めての中で、さまざまな工夫をされながら事業を展開されます。たとえば、介護支援事業所(ケアマネジャー事業所)も福祉用具レンタルと同時に設置。これによって、いち早く情報を入手することができるようになりました。また、福祉用具を紹介するような大型展示場を造りました。一般の方々がまだ福祉用具について知らなかった時代でしたが、これにより「どのように使えばよいかわからない」という福祉用具が初めての方にも納得してレンタルしてもらうことができます。こうして、福祉用具の分野において信頼を得ていきました。

そんなケアプラスが、リハビリ病院のやわたメディカルセンターと、ユニバーサルデザインの第一人者である荒井利春氏と協力して、誰にでも使いやすいように開発したスプーンとフォークが「TASTE」です。こだわったのは、フォルムが美しくて使いたいと思えることです。いかにも障がいがある方向けのような見た目にはしたくないとの強い思いがありました。さらに、深さがある和風食器にも対応できる長さがあることや、軽くて先端部を少し尖らせる形にしていることで、お箸のような使い心地を実現しました。フォークでうどんなどの麺類をすくったり、スプーンで煮物を切ったり刺したりすることができます。実際に病気や障がいのある方に試してもらいながら出来上がったTASTEは、1999年にグッドデザイン賞を受賞しています。

ケアプラスの理念は「たるる ー足るを知るー」、必要なものとは何かを知るということを掲げています。病気や障がいのある方にとって、道具の機能は多すぎても少なすぎてもいけない。「足る」に十分な道具を、本人が十分に「知る」ことができるように。そんな思いのこもったケアプラスの「TASTE」をぜひお試しください。