日本利器工業

日本利器工業は、鎌倉時代からの歴史を持つ刃物の町、岐阜県関市に生まれました。1867年の創業以来、関で最も古い刃物企業として伝統の技術と心を今も受け継いでいます。日本刀の制作からはじまり、ナイフや登山刀の製造、戦時中の軍刀・航空機の製造を経て、現在はカミソリや美容製品を中心に製造しています。

日本の工業歴史の初期から製造業に携わっているため、プレス、研磨、焼入れなどあらゆる金属加工技術に精通しています。正確な製品づくりをするのが当たり前になっている現代でも、熟練の職人による手仕事が最終的な品質を決めるのはあらゆる製品に共通することです。日本利器工業では、職人の技術向上だけでなく技術の継承にも力を入れており、代々受け継がれる技、そして日本が長年に渡って積み上げてきた品質に対するこだわりや文化を今も受け継ぎ、機械では実現することのできない加工も正確に行うことが出来ます。

そんな日本利器工業が、障がい者でも使えるはさみを開発するきっかけとなったのは、2002年にさかのぼります。日本社会では介護保険制度がはじまり、介護や福祉に注目が集まっていました。新しい分野を模索していた刃物業界が、介護や福祉分野で人にやさしい製品づくりにチャレンジするために、政府の補助金を受けることになりました。つくる製品は「ユニバーサルデザインによるハサミ」に決定。そこで白羽の矢が立ったのが日本利器工業だったのです。デザインは、障がい者のためのデザインで第一人者の荒井利春氏、製作を刃物の第一人者である日本利器工業という、第一人者同士の組み合わせが実現しました。

「だれにでも使い易いハサミ」という目的から、樹脂の反発力を利用する設計に。疲れなさ、使いやすさを求めて9種類の樹脂を試作。また、刃付け部分に関しても、刃先が鋭利過ぎると危険なことから、指先で触れても怪我をし難い刃先仕様に工夫されています。細かい部分に付いては、実際に頚椎損傷の男性3名と女性1名に実際の生活現場で長期使用して、意見を参考に改良されています。

第一人者の会社の開発力と技術力を結集し、何度も試作とテストを繰り返し、出来上がったのが、みんなのはさみ「mimi」なのです。

開発者の方はこう述べられています。

「従来のハサミが使えず、ハサミを使ったことの無い人が「みみ」を使ってカップ麺の包装を開封し、実際に中袋を切るなどに使用されたことなどには感動致しました。もの作りには健常者の目線から視るだけではなく、視線の角度を変えて工夫を加える事で使い易くなり利用範囲が広くなる事が分かりました。」

すべての方のための「みんなのはさみmimi」をぜひお試しください。

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