佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
脳卒中後、手足がほとんど動かなかったり、麻痺がなかったりおひとりおひとりで症状が異なります。
自分でまったく動くことができない場合があったり、人工呼吸の管理が必要な場合もあります。
そのような状態の場合、リハビリスタッフとしてさまざまなことに思いをはせながら対応させていただいています。
今回は、私見ですが「脳卒中後、重症度が高いときに考えていること」を記していきたいと思います。
患者さんが求めていることを推測する
手足がほとんど動かずに、ベッド上で寝返りをうったり起き上がれない場合、どのように思っていらっしゃるか推測しながら対応させていただいています。
ご本人の思いをうかがうためにさまざまな話しをしますが、ご自分のお気持ちがなかなかいいにくく、「今、困っていることはありません」と返答をいただくことは少なくありません。
また、ご自分で話しをすることができない場合もありますので、話したいけど話せない状況も多いと思っています。
そのような場合、以下のことを思っているのではないかと想像しながら対応しています。
「自分で動けないから少しでも動けるようになるリハビリをしてほしい」
「寝ている姿勢が苦しいから、体の体勢を整えてほしい」
「痛みがあるけど、このリハビリの人はわかっているのかな?」
患者さんが求めていることをすべて推測することは不可能だと思っていますが、少しでも思いをくみ取ることができるよう配慮して対応させていただいています。
リハビリスタッフの姿として安心感を感じていただくように務める
リハビリ支援をしていく中で、リハビリスタッフの態度として安心感をいだいていただくような姿勢を示すように配慮しています。
・忙しそうにしない
・穏やかな笑顔、微笑み状態をつくる
・リハビリスタッフのポジション(姿勢・体勢)にゆとりを持つ
・時間に余裕をもつ
なかなか体が思うように動かすことができない場合、リハビリを行うときに何かリハビリスタッフに言いたくてもリハビリスタッフの態度に余裕がなかったり、厳しい顔をしていると話しかけにくくなるのではないでしょうか。
リハビリスタッフの雰囲気も、リハビリ支援のひとつだと思って配慮しています。
感覚は存在していると考えておく
手足が動きにくくても、感覚障害がない場合も多々あります。
麻痺側の手足を触ってリハビリを行う時、不快感がないか確認したり、触る部分が痛くないかなど表情を見ながらリハビリ支援を行っています。
また、話すことができなかったり、意識がない場合も、体に優しくタッチしながら声をかけてリハビリを行なっています。
最後に
今回は私見ではありますが、「脳卒中後、重症度が高いときに考えていること」を記しました。
少しでもよりよいサポートができるよう、さまざまなことに配慮しながら臨床に向き合いたいと思っています。
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年5月12日のブログより転載させていただきました。