佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
脳卒中後、麻痺手のリハビリを行なっていく中で、手指の動きが見られはじめた時に、「つまみ動作練習」をどのように始めようか色々考えて実行しています。
手指の動きはじめとして、5本の指全部が少し曲がったり伸びたりする動きからはじまったり、親指の動きが確認できるところからはじまったりさまざまなです。
出来るだけ、動きはじめの状態に合わせてつまみ動作の練習を行おうと思っています。
以下は私見ですが、初めてつまみ動作練習を行うときのことを記したいと思います。
▶︎指先が少し動きはじめた方向け
食器洗い用のスポンジを手のひらに載せ、動きはじめた指先をスポンジを握るイメージで動かします。
例えば、上の写真のように中指・薬指・小指の指先を曲げるような動きです。
指先を曲げた後は、しっかり指を平らに伸ばします。
自分自身の動きで伸ばせないときは、反対の手でゆっくり押しながら伸ばしていきます。
▶︎親指と人差し指をくっつけるような動きができはじめた方向け
小さく切ったスポンジを親指と人差し指の間に置いて、それぞれの指腹ではさむようにつまみます。
スポンジの面を写真のようにカットすると、広い面で指腹にスポンジを当てることができるのでつまみやすくおすすめです。
親指と人差し指ではさんだ感覚があれば、スポンジを持ち上げます。
スポンジは軽く、弱い力でつまむことができ、弾力もあるので指腹に引っかかりやすく持ち上げても落ちにくいと思っているのでおすすめです。
親指と人差し指をより近づけるような動きが出始めたら、さらに小さなスポンジをつまむ練習を行ったりもします。
スポンジをつまむ練習のときも、適時指をしっかり伸ばすようにしてください。
手指の筋肉のこわばりがあるとき、つまむ方向だけ動かしていると、指が広がりにくくなることがありますので、曲げる方向にも伸ばす方向にも指を動かしておくことが大切です。
大きいスポンジや小さいスポンジは、初めてつまみ動作練習を行うときにおすすめの練習だと思っています。
つまみ動作が安定してきた時は、さまざまな道具でつまむ練習を行っていきますが、初めからブロックやオセロなどつるつるした道具をつまむと落としやすいので、つまみ動作が安定してから移行しています。
私見の考えですが、皆さんのお役に立てれば幸いです。
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2024年2月8日のブログより転載させていただきました。