中风康复相关论文

脳卒中リハビリ関連論文

佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。


4月に入り、2023年も4半期が過ぎましたね。


ふと、何か新しい脳卒中のリハビリに関連する新しい論文がないかなと思い、いろいろ探してみました。


今回は、気になった最近の脳卒中リハビリ関連論文をピックアップしていきたいと思います。


脳卒中後のサルコペニアに対する呼気筋トレーニングの価値とリハビリテーションの結果への影響:無作為化比較試験
The value of inspiratory muscle training on post-stroke sarcopenia and its effect on rehabilitation outcomes: A randomized controlled trial


はじめて脳卒中になった方367名を半分に分けて、どちらのグループも従来の神経学的リハビリテーションを行い、一方のグループのみ呼気筋トレーニングを実施し、8週間後のサルコペニアと肺炎の発生率を調べた論文です。


サルコペニアとは、筋肉の量が減っていく現象のことを言います。


サルコペニアは、たんぱく質の摂取不足や運動不足などにより引き起こされます。


呼気筋は、肋間筋や横隔膜などの筋肉で息をフーッと吐くときに使う筋肉のことです。


呼気筋トレーニングは、咳の力を高めることがわかっており、嚥下障害のトレーニングとしてポピュラーなトレーニングです。


この研究では、呼気筋トレーニングを行ったグループで、サルコペニアと肺炎の発生率が低かったと報告しています。


この論文を読んで、脳卒中後は手足の動きに関するリハビリに着目されがちですが、サルコペニアや肺炎の発生の予防のために、呼気に関するトレーニングをしっかり行う必要性を感じました。


▼論文情報
Qianping zhao et al:The value of inspiratory muscle training on post-stroke sarcopenia and its effect on rehabilitation outcomes: A randomized controlled trial.medRxiv 2023

https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2023.04.05.23288210v1


脳卒中後のリハビリテーションにおける没入型バーチャルリアリティ:系統的レビュー


Immersive Virtual Reality in Post-Stroke Rehabilitation: A Systematic Review


脳卒中後のリハビリテーションとして没入型のバーチャルリアリティの有効性について、過去に発表されている論文を系統的に調査した報告です。


調査の結果、標準的なリハビリテーションと比較して、上肢の巧緻性・歩行能力・バランスの改善を認めていました。


この調査報告の中で、没入型バーチャルリアリティは患者さんのコンプライアンス(積極的に治療をうけること)を向上させ、患者さんの機能レベルや生活の質にも影響を及ぼすので、多面的なリハビリテーションであると記されていました。


リハビリテーションのツールとしてバーチャルリアリティの報告は増えていますが、患者さんがより積極的に取り組み機能が改善するという結果を受けて、バーチャルリアリティへの興味が深まる論文となりました。


▼論文情報
Demeco A et al. Immersive Virtual Reality in Post-Stroke Rehabilitation: A Systematic Review. Sensors 2023, 23, 1712.

脳卒中後のリハビリテーションにおける没入型バーチャルリアリティ:系統的レビュー


脳卒中片麻痺患者の歩行パラメーターに対するリズミカルな聴覚刺激の有効性:無作為化比較試験


Efficacy of rhythmic auditory stimulation on gait parameters in hemiplegic stroke patients: a randomized controlled trial


脳卒中後の歩行のリハビリに関して、リズミカルな聴覚刺激とトレッドミルを組み合わせて、歩行の指標がどのように影響されるか調査した論文です。


脳卒中後の男性30名(年齢45歳~65歳、歩行補助具を使わず10m歩くことが可能な方)を2つのグループに分けています。


結果、リズミカルな聴覚刺激とトレッドミルの組み合わせを実施したグループでは、歩行速度・歩数・歩幅・片脚時間などの歩行指標が有意に高かったと報告しています。


トレッドミルは病院だけではなく、デイケアやデイサービスなどに設置されていることが多いリハビリテーション機器だと思いますので、さまざまな施設で応用して実践できるリハビリ内容だと思いました。


▼論文情報
Ahmed et al. : Efcacy of rhythmic auditory stimulation on gait parameters in hemiplegic stroke patients: a randomized controlled trial. Egypt J Neurol Psychiatry Neurosurg (2023) 59:8

https://ejnpn.springeropen.com/counter/pdf/10.1186/s41983-023-00606-w.pdf


最後に


今回は、気になった最近の脳卒中リハビリ関連論文をピックアップしました。


他にも気になる論文がたくさんありますので、情報をピックアップしていきたいと思います。


☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆

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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年4月24日のブログより転載させていただきました。

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