佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
脳卒中後のリハビリの中で、バランス練習を行ったことがある方が多いのではないでしょうか。
また、現在もバランス練習に励んでいる方もいらっしゃるでしょう。
脳卒中後の症状はさまざまですが、バランス障害はよく出現する症状のひとつです。
バランスが悪いと、立ち上がったり車椅子への乗り移りが不安定になります。
また、座ったり立ったままの姿勢でグラグラして安定することが難しくなります。
さらに、歩くときに不安定になったり転倒する可能性が高くなります。
脳卒中後のバランス障害は、
①覚醒レベルの状態:しっかり目が覚めているか
②運動麻痺の状態:手足の麻痺の重症度
③感覚障害の状態:触る感覚や動きの感覚の状態
④筋力低下の状態:筋肉の力
⑤筋緊張の状態:筋肉のこわばりの状態
⑥姿勢反射の状態:転びそうになった時の反射など
などが複雑に組み合わさって出現することが多く、日常生活の自立を妨げる要因となります。
バランス障害は上記の内容が複雑に絡むのですが、もっと大まかな視点でみると、
A:姿勢を最小限の動揺で抑えることができるか
B:いったんバランスが崩れたとしても適切な反応が出現するか
の2つに大別されると思います。
バランスがうまくいかないとき、リハビリで練習を行いますが、バランス練習はお一人で自主トレをすると転倒などの危険性が高いので、ご自宅ではなかなか1人での練習は難しいのではないでしょうか。
例えば、バランスがうまく取れない方が、お一人で片足立ちの練習を行うことはリスクが高いと思います。
そのため、バランスがうまく取れない方の自主トレは、安全に行えるものでバランスに影響を与えるものを行なっていただくことが多いです。
上記の②〜⑤に関する内容のリハビリということです。
運動麻痺を改善する自主トレ、感覚に対する自主トレ、筋力トレーニング、筋肉のこわばり改善のためのストレッチなどです。
直接的にバランス練習を行いたい方も多いと思いますが、その場合は訪問リハビリのスタッフやデイケアなどのリハビリスタッフにご相談くださいね。
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年10月11日のブログより転載させていただきました。