佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。
高次脳機能障がいは、脳卒中発症後に救急搬送もしくは外来受診で訪れた急性期病院で診断されることが一般的です。
また、急性期病院で意識障害や安静度制限がある場合、高次脳機能障がいの詳細な検査が行えず、回復期リハビリテーション病院などに転院したのち、細かい検査や症状などを把握し、高次脳機能障がいを指摘されることもあります。
今回は、改めて高次脳機能障がいの診断の流れについてまとめていきたいと思います。
高次脳機能障がいの診断と評価
脳卒中発症後、急性期病院で手足の麻痺や意識障害などの見えている症状の原因が何であるか脳画像や身体症状などをチェックしていき、確定診断に至ります。
発症直後は意識障害が出現していたり、ベッド上での安静が必要な時期があり、意識障害の改善後に高次脳機能障がいの有無を確認することが一般的です。
急性期病院に入院している期間に、なかなか意識障害が改善しなかったり、病状が安定しない時期が長い場合、詳細な高次脳機能障がいに関する検査が行えないまま回復期リハビリテーション病棟へ転院することもあります。
また、急性期病院に入院しているときに高次脳機能障がいを見落とされたり、検査を行っても高次脳機能障がいがあると判断にいたらずとも、転院先の新たな病院にて高次脳機能障がいに気がつくこともあります。
一般的な高次脳機能障がいの診断の流れについては、下図がとてもよくまとまっているなといつも思っていて、臨床場面でも利用することが多いです。
出典:回復期のステージにおける高次脳機能障害リハビリテーション治療
高次脳機能障がいに対するリハビリテーションは、手足の麻痺のリハビリと同様、リハビリで詳細な検査を行ったり、リハビリカンファレンスを行ったり、本人・ご家族と意向を確認しながら、リハビリテーションの計画を立てて、リハビリテーションを行って行きます。
一般的な高次脳機能障がいに対するリハビリテーションの流れは下図がわかりやすいと思います。