佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
麻痺手が利き手の場合、スプーンやフォークを握ることができるようになると、食事のときに麻痺手を使うチャレンジを行う方がいらっしゃると思います。
スプーンの柄を握って、食べ物をすくうときに、すくったはずの食べ物が落ちてしまったり、口元にスプーンを運ぶ間に食べ物が落ちてしまう経験がある方がいらっしゃるのではないでしょうか。
いったんすくったはずの食べ物がスプーンから落ちてしまうとき、スプーンのすくう部分が水平になっていないことが原因だと思っています。
上の動画は、短いパスタをスプーンですくっているところです。
すくう部分をパスタに差し入れて、パスタをすくった後は、すくう部分を水平に保っています。
口にパスタを運ぶためには、スプーンのすくう部分を水平に保ちながら、落とさないように口元にスプーンを近づけなければなりません。
スプーンのすくう部分が水平とは、上の2枚の写真のようなことを言います。
スプーンのすくう部分が水平を保てずにななめになっているときは、いったんすくった食べ物がこぼれ落ちる可能性があります。
スプーンの柄の握り方にもよりますが、スプーンを水平に保つためには指・手首・前腕・肘の動きを見直す必要があります。
また、スプーンを用いるとき、肩を大きく外側に動かして食べ物をすくう方もいらっしゃると思いますが、スプーンから食べ物がこぼれ落ちるときは肩の動きを見直すことを考えなければならない可能性があります。
指・手首・前腕・肘・肩の動きを見直して、動きを新たに覚えこませるのが難しかったり、動きがでにくい方は、使いやすい自助具のスプーンが必要である可能性があります。
スプーンから食べ物が落ちることが多い方は、スプーンのすくう部分が水平になっているかチェックしたり、体の動きを見直したりしてみることをおすすめします。
麻痺手を使って食事をすることは自主トレとしてとても効果的だと思っています。
日常生活に麻痺手を参加させやすくなるよう、ブログで発信し続けていきたいと思っています。
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年5月29日のブログより転載させていただきました。