走起来应该从哪只脚开始?

歩き始めはどっちの足から?

佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。


脳卒中後、杖を使って歩いたり、壁を伝って歩いたりするとき、左右どちらの足から歩き始めた方がいいか戸惑ったことがあるのではないでしょうか。


入院中やデイケアや訪問リハビリにて、療法士によるリハビリが行われているときは、「どっちの足から出したらいいのか?」ということをすぐに尋ねることができますが、自主リハビリのみになられた方は、すぐにリハビリスタッフにたずねることは難しいと思います。


また、入院中にどちらの足から出したらいいか指導を受けたり、理由も聞いたことがあるかもしれませんが、自宅に退院してから急にド忘れすることもあるかもしれません。


結論から言いますと、「麻痺側の足から出す」、「健側から足を出す」両方ともにメリット・デメリットがあり、お一人お一人の体の状態で選択するのです。


今回は、「歩き始めはどっちの足から?」ということについて記していきたいと思います。


麻痺側から足を出す場合


麻痺側から足を出す場合、反対の足に体重が移動するため、しっかり体を支えた状態で足を出すことができます。


しかし、歩き始めは動いていない状態から動きを作るために、つま先をあげて足を前に振り出さないといけないのですが、麻痺側の足はつま先が上がらないことも多く、代償として足を前に出すより上に上げたり横にぶん回したりする戦略をとらないといけない場合が多いです。


また、麻痺側から足を出すことによって、姿勢が崩れやすいという指摘があります。


このため、健側から足を出した方がよいとする研究があるのですが、臨床場面では麻痺側から足を出すような指導をしていることが多いと思います。


健側から足を出す場合


健側から足を出す場合、麻痺側で体重を支える必要があったり、杖への体重の掛け方を分配したりする必要があります。


健側から足を出すと左右のバランスが良かったり歩行スピードが上がったりという歩行の効率性のメリットがあります。


しかし、前後のバランスについては不安定になるという方向も見られます。


まとめ


麻痺側から足を出すと前方へのバランスは安定し、健側から足を出すと歩行の効率性がよいという違いがあります。


バランスを崩しやすい方は麻痺側から足を出し、歩行能力の回復とともに前方へのバランスの崩れが落ち着いてきたら、歩行の効率性を高めるために健側から足を出すという考えが個人的には良いように思います。


なかなかご自分では自分自身の歩行状態を客観視しにくいので、リハビリスタッフにどちらの足を出したらよいか確認することが大切です。


悩むことがあるかと思いますが、わたしは転倒予防の観点からは麻痺側の足から出していただいた方がいいと思っています。


引用・参考
1) 長田 悠路 他:片麻痺患者が非麻痺側から歩き始めた場合と麻痺側から歩き始めた場合の動的バ https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/30/1/30_41/_pdf


2)長田 悠路 他:片麻痺患者が歩きはじめる際の先行肢の選択と立位・歩行姿勢の関係.理学療法学2016(0) https://cir.nii.ac.jp/crid/1390282680556854016


☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆

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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年8月12日のブログより転載させていただきました。

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