表达情绪和心理健康

感情を言葉に出すことと心身の健康

佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。


脳卒中後、なかなか辛い気持ちや悲しい気持ちなどを表に出すことができずに、気持ちが落ち込んだままま過ごされて方がいらっしゃるのではないでしょうか。


感情は、人間にとって環境に適応したり、自分の身を守るために必要な機能です。


感情は、「身を守るためのアラーム機能」と言い換えることができるでしょう。


身を守るためのアラーム機能の役割を持つ「感情」は、うまく付き合っていくことが重要です。


しかし、なかなかうまく付き合っていくことは難しいと感じています。


感情は、人が生きていくうえで必ず獲得すると言われている心理的な機能で、社会で適応するために不可欠です。


人が生きていくうえで…という部分を考えなくてはならず、他者と関わる中では適切に感情を表出していく必要があります。


感情を適切に表出していくことが誰もが簡単にできるわけではありません。


今回は、感情を言葉に出すことと心身の健康について記していきたいと思います。


感情を言葉に出すこと


感情を適切に表出していくことは、人と関わる中で重要なスキルであると言われています。


このスキルがうまく使うことができない場合、社会での不適応と対人関係の失敗をもたらす(Goleman,1995)と言われています。


しかし、自分自身の感情を抑えつけて他者との関係性を優先しすぎても、他者との人間関係の希薄化を促進するのではないかとも危惧されています(中俣,2009)。


自分自身の感情を抑制し過ぎても、感情を解放させすぎても社会生活は成り立ちにくいものです。


山本ら(2002)は、感情を言葉に出すことで、心理的ストレス反応が軽減し、穏やかな肯定的感情が高まることを示しています。


感情を言葉に出すと言うことは、話すという側面だけではなく、書くことも言語化することで、怒りの感情なども感じ方や健康状態にポジティブな関連をもつことが示されています。


感情を言葉に出す場を確保する


感情を言葉に出すことで、穏やかな気持ちになったり、心理的ストレスが減ることがわかっても、なかなか感情を言葉に出す機会が少ないのではないでしょうか。


言葉に出す方法として、「話す」と「書く」の2種類があります。 「書く」ということは、手紙や日記などが主ですが、今はSNSも「書く(記す)」ということが可能ですね。


過去の調査で、感情を言葉に出すとき「書く」ことが多い方は、「話す」ことが少ないという報告があります。


また、「書く」ことは一人で可能ですが、「話す」ことは他者が必要です。


YouTubeなどで一人で語る以外は、感情を言葉に出すとき「話す」場合は他者が必要ということです。


感情を言葉に出すとき、「話す」場合は、相手がどう思うのか、どこまで言ってよいのか考えることがあるでしょうし、感情を言葉に出すための「話す」機会自体もなかなか作れないかも知れません。


現在学び続けている「ピアカウンセリング」の手法を用いた当事者会は、話す場自体に安全性や安心が用意されています。


また、「ピアカウンセリング」の手法を用いた当事者会では、守秘義務があり、時間を分け合って話を聞き合うので、感情を言葉に出す場としてとてもよいと思っています。


感情を言葉に出すことは心身の健康に関連します。


感情を言葉に出す場を確保できる当事者会を運営して、心身の健康をサポートすることができるように、学び続けていきたいと思います。


引用・参考
1)藤林 まど花 他:大学生の体調不良と感情の表出方略の関連.久留米大学心理学研究 第 11 号 2012

https://www.kurume-u.ac.jp/uploaded/attachment/2383.pdf


2)エモーション・スタディーズ第2巻編集部会:特集「社会性と感情」 エモーション・スタディーズ 第2巻第 1 号 pp. 1─2(2016)


☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆

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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年2月22日のブログより転載させていただきました。

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