佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
わたしが勤務している病院では、脳卒中発症後から数年経過した方のリハビリ支援を週1回の頻度で行っています。
対象者さん方とよくお話しさせていただくのが、「少しずつ体が変化していきますね」ということです。
麻痺手で何かつかむ時、ぐーの形で何かを握れる状態だった方が数年後にはトランプをめくることができるようになったり、麻痺側の足をぶん回して歩いていた方が真っ直ぐに足を振り出して歩けるようになったりといった変化です。
このような変化を認めていらっしゃる方々の共通点は、正確に統計をとったわけではありませんが、印象的には
① 生活の中で麻痺手を使うようにしている
② 小さな目標を具体的に掲げている
③ 動かないと廃用を来たす可能性があると知っている
などが共通点だと感じています。
また、変化し続けている方は、身体面だけではないとも実感しています。
SNSで投稿を始めたばかりやわたしに対してメッセージを送り始めたときは、うまく文章化できなかった失語症がある方の言葉のつむぎ方が上達したり、メールのやり取りがスムーズになるなど、高次脳機能障害の症状も変化していると感じています。
このブログでも度々、長期にわたる回復についてしたためています。
脳卒中発症後の生活期のリハビリに関する報告
脳卒中発症後の生活期のリハビリについて、さまざまな報告がなされ、昔からある定説のようなプラトー(変化がない時期)はくつがえされつつあるのではないでしょうか。...
生活期の脳卒中後のリハビリについて
10数年前までは、脳卒中発症後、180日経過すると回復したり変化することはほとんどなく、能力を維持することが大切な時期と考えられていました。...
脳卒中後、発症直後から数ヶ月だけしか回復しないと諦めていらっしゃる方も少なくないと思います。
しっかり目標を持ち、毎日の生活の中で体を使っていくことで、変化する可能性が高いと思います。
わたしは少しでも、変化し続けていくことを支援できるように、毎日の臨床で力をつけていきたいと思います。
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年8月1日のブログより転載させていただきました。