佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
脳卒中後、手足の動きの状態を確認するためにリハビリスタッフがさまざまな検査を行ったと思います。
脳卒中後の症状を把握するための検査には数多くの検査内容がありますが、もっともポピュラーなものとして「ブルンストロームテスト」があります。
ブルンストロームテストは、麻痺の状態を回復段階の流れに沿って6つの段階に分類します。
出典:家庭の医学
▶腕のブルンストロームテストの分類
ステージ1:弛緩性麻痺
ステージ2:上肢のわずかな随意運動
ステージ3: 座位で肩・肘の同時屈曲、同時伸展
ステージ4:
腰の後方へ手をつける。
肘を伸展させて上肢を前方水平へ挙上。
肘 90°屈曲位での前腕回内・回外
ステージ5:
肘を伸展させて上肢を横水平へ挙上。
また前方頭上へ挙上、肘伸展位での前腕回内・回 外。
ステージ6:各関節の分離運動
▶指のブルンストロームテストの分類
ステージ1:弛緩性麻痺
ステージ2:自動的手指屈曲わずかに可能
ステージ3: 全指同時握り、釣形握り(握りだけ)伸展は反射だけで、随意的な手指 伸展不能
ステージ4: 横つまみ(母指は離せない)少ない範囲での半随意的手指伸展
ステージ5: 対向つまみ、筒握り、球握り、随意的な手指伸展(範囲は一定せず)
ステージ6: 全種類の握り、全可動域の手指伸展。すべての指の分離運動
▶足のブルンストロームテストの分類
ステージ1:弛緩性麻痺
ステージ2:下肢のわずかな随意運動
ステージ3: 座位、立位での股・膝・足の同時屈曲
ステージ4:
座位で足を床の後方へすべらせて、膝を90°屈曲。
踵を床から離さずに随意的に足関節背屈
ステージ5:
立位で股伸展位、またはそれに近い肢位、免荷した状態で膝屈曲分離運動。
立位、膝伸展位で、足を少し前に踏み出して足関節背屈分離運動。
ステージ6:
立位で、骨盤の挙上による範囲を超えた股外転。
座位で、内・外 側ハムストリングスの相反的活動 と、結果として足内反と外反を伴う膝を中心とした下腿の内・外旋。
上記のように手足の動きの状態を分類していきます。
脳卒中の回復では、おおむねこの分類に沿って変化していきます。
脳卒中発症直後では手足がだらんと力が抜けていて、徐々に筋肉の収縮が出てきて関節が動かせるようになったという方が多いのではないでしょうか。
ブルンストロームテストの細かい分類には諸説あり、わたしが学校で習ったものと、ここ数年で学校で習っているものと若干違うようです。
共通して言えることは、ステージ1は手足は弛緩しており、ステージ3で手足のこわばった動きがピークとなり、ステージ6では協調的な動きができるということです。
リハビリスタッフから説明を受けたリハビリ計画書にブルンストロームテストの分類の結果を記載している病院や施設があるかと思いますので、ご自身の麻痺の程度を知るためにブルンストロームテストの分類を知っておくことは大切かなと思っています。
みなさんの参考になると幸いです。
引用・参考
1) 家庭の医学
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2024年1月14日のブログより転載させていただきました。