佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
脳卒中後の患者さんのリハビリだけではなく、他の病気の患者さんのリハビリ支援もさせていただいています。
リハビリの内容や目標を決めるとき、さまざまなことをお話しますが、「病気になったばかりで目標の話はよくわからない」「今はいろいろ考える心の余裕がない」などのお気持ちを聞かせていただくこともあります。
脳卒中後、急性期は点滴管理や安静度などが管理され、トイレにいくことも禁止されていた方がいらっしゃるのではないでしょうか。
病状が落ち着き、ゆっくり話せるようになってか、リハビリに関するさまざまなことを説明してから、リハビリの目標を決めていきます。
リハビリの目標を考えるとき、わたしが重要視していることがあります。
それは、「自分がしたいことを大切にすること」です。
脳卒中後の体の状態はおひとりおひとりで異なります。
✔️ 車椅子にひとりで乗り移りができる方
✔️ お一人で起き上がることができる方
✔️ 麻痺手で何か持てる方
✔️ 手伝ってもらえば立てる方
など、おひとりおひとり状態は異なります。
脳卒中発症後、身の回りのことがおひとりでできない場合、リハビリでは起き上がりやトイレなどが一人でできるようになることを目標にしてみませんかと提案させていただくことが多いかなと思います。
身の回りのことがおひとりでできない時期に、「職場復帰したい」「パソコン仕事ができるように回復したい」「一人暮らしできるようになりたい」など言っていいのか患者さんご自身が迷うことがあります。
なかなかリハビリスタッフに、自分がしたいことを目標に掲げたいことを伝えにくい現場に幾度となく遭遇してきました。
だからこそ、身の回りのことができない時期だとしても、「長期的に考えたときに、他に目標にしたいこと、できるようになりたいことがありませんか?」とお尋ねすることもあります。
脳卒中後、リハビリスタッフとさまざまなことを話し、目標を立てていくと思いますが、「自分がしたいことを大切に」していただきたいなと思います。
脳卒中後は目の前にあることにも気持ちが向きにくいことがあるかと思います。
しかし、ご自身のしたいことを大切に考えて、自分自身を束縛してしまわないようなお気持ちになっていただきたいなと思っています。
わたしは、ひとりのリハビリのスタッフとして、目の前のことを解決しながらも、長い目で見たときに、患者さんがしたいことをサポートできる人材でありたいと思っています。
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2022年12月7日のブログより転載させていただきました。