佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
脳卒中後の見えにくさの症状として「半側空間無視」があり、日常生活に影響を及ぼします。
半側空間無視は軽度であれば、一般的に行う紙面上での検査を行っても見逃されることが多々あります。
その他の見えにくさの症状がでるものとして、「同名半盲」があります。
同名半盲とは、脳の中の視覚に関する経路の片側がダメージを受けることで出現する視野欠損です。
半側空間無視と似ていますが、同名半盲は見えていない・見えにくいことが自覚できるので、首を動かして見えにくい場所を探してみるような行動ができます。
画像出発:看護roo
https://www.kango-roo.com/learning/2025/
上の図でいうと、3)の左同名半盲の図が該当します。
上の図は、脳の中を走る視覚に関する経路の模式図です。
この経路の(3)の部分に脳出血や脳梗塞があると同名半盲が出現する可能性があります。
また、頭の後の部分である(4)にダメージをきたしても同名半盲が出現する可能性があります。
さらに、脳の後の部分の小さい脳梗塞などでは、半分が見えにくくなるのではなく、視野の半分の更に半分、1/4が見えにくくなることがあります。
これらの視野障害はスクリーニング検査といって、脳卒中後の症状を広く検査するようなことをしなくては見逃されりことが多々あります。
例えば、麻痺の検査や感覚検査やバランス検査などだけ行うと、視野障害が見逃されるということです。
毎日の臨床場面で適切なリハビリ支援が行えるようにしっかり症状を把握していきたいと思います。
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2024年10月31日のブログより転載させていただきました。