易于理解的指标

分かりやすい指標

https://www.jstage.jst.go.jp/article/hppt/4/3/4_107/_pdf/-char/ja*今後、作業療法士の橋間葵さんのブログを転載させていただけることになりました。

リハビリや介護における考え方、具体的な方法、創意工夫について、多岐にわたる視点を提供してくださっています。

「より良い介護」「より良いリハビリ」について、考えるきっかけにしていただければ幸いです。

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佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。


ご自宅で自主トレに励んでいるとき、ご自身の体の変化をどのようにチェックしていけばよいか考えてしまうときがありませんか。


✔️ 歩く距離が伸びた


✔️ スクワットの回数が増えた


✔️ 立つときに何も持たなくても立てることが増えてきた


このような視点で、ご自身の体の変化を追っていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。


入院患者さんや外来通院している方々から、ご自身の体の変化をとらえる指標として、他にも何かないですかとご質問をいただくこともあります。


今回は、比較的わかりやすい指標で、なおかつ脳卒中のリハビリの指標としても応用的な考え方としても使えるわかりやすい指標をご紹介したいと思います。


10秒テスト

10秒テストは、頚椎症性脊髄症などの頚椎疾患の巧緻運動障害のテストとして用いられています。


手のひらを下に向けて、グーパーを出来るだけ早く行い、10秒間で何回出来たか数えます。


グーパーは出来るだけしっかり曲げ伸ばしをします。


健常群での平均は、26回±6.7回で、20回以下であれば巧緻運動障害が疑われます(高齢者は20回以下、壮年以下では25回以下との報告あり)。


脳卒中後の手の検査として用いられている報告もあり、簡単にどこでもできて、道具の必要がないため重宝しています。


脳卒中発症後、1週間で10秒テストを麻痺手で行い、箸操作との関連があったという報告です。


この場合のカットオフは14回です。

 

10秒椅子立ち上がりテスト

10秒椅子立ち上がりテスト(Frail CS-10)は、30秒椅子立ち上がりテスト(CS-30)をもとに、村田らが虚弱高齢者用に修正したテストです。


10秒椅子立ち上がりテストは、10秒間の間に何回立ち座りができるか実施します。


10秒椅子立ち上がりテストの方法は、椅子に腰掛けて、両手を膝の上に置いた状態からの立ち上がりの回数を測定します。


立つ姿勢は、しっかりとまっすぐ立つようにします。


10秒椅子立ち上がりテストは、虚弱高齢者の方などのフレイルの検査に用いていますが、脳卒中後の方々のテストとしても用いている報告があります。


脳卒中後の大腿四頭筋の筋力と、10秒椅子立ち上がりテストと比較すると、10秒椅子立ち上がりテストの方がバランス機能・歩行・日常生活動作と関連するという報告です。


また、回復期リハビリテーション病棟に入院している方の病棟内自立歩行の判定基準として用いている報告もあります。


この報告では、対象者の方は脳卒中後方々だけではなく、廃用症候群や運動器疾患の方々も含まれます。


病棟内自立歩行を許可するための判定基準として10秒椅子立ち上がりテストのカットオフ値は2.5回であったと報告しています。


病院に入院しているときやご自宅で生活しているときの歩行との関連する指標として、わかりやすいと思っています。


ご自身で10秒椅子立ち上がりテストを行おうと思っていらっしゃる方は、はじめて行うときは入院中であれば担当のリハビリスタッフ、ご自宅で生活している方は訪問リハビリやデイケアなどのリハビリスタッフに一度ご相談ください。


最後に

今回は、わかりやすい指標として2つご紹介しました。


1ヶ月に一回、半年に一回などチェックする期間を決めて、記録していただけると、お体の変化の指標になるかと思います。


この情報がお役に立てれば幸いです。


引用・参考

1) K Ono et al.Myelopathy hand. New clinical signs of cervical cord damage.J Bone Joint Surg Br 1987Mar;69(2)

Myelopathy hand. New clinical signs of cervical cord damage - PubMed

A characteristic dysfunction of the hand has been observed in various cervical spinal disorders when there is involvement of the spinal cord. There is loss of power of adduction an…

リンク

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov


2)近藤 健 他:急性期脳卒中患者における上肢機能評価を用いた麻痺した利き手で箸動作が自立できる予後予測の検討

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jotr/38/3/38_277/_pdf


3) 村田 伸 他:虚弱高齢者用10秒椅子立ち上がりテスト(Frail CS-10) とADLとの関連.理学療法科学26(1):101–104,2011

https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/26/1/26_1_101/_pdf


4) 八谷 瑞紀 他:脳卒中片麻痺患者における虚弱高齢者用10秒椅子立ち上がりテスト(Frail CS-10)の有用性

脳卒中片麻痺患者における虚弱高齢者用10秒椅子立ち上がりテスト(Frail CS-10)の有用性

J-STAGE

リンク

www.jstage.jst.go.jp

 

5) 岩瀬 弘明 他:Frail CS‐10を用いた病棟内自立歩行を許可するための判定基準.Japanese Journal of Health Promotion and Physical Therapy Vol.4,No.3:107-112,2014

https://www.jstage.jst.go.jp/article/hppt/4/3/4_107/_pdf/-char/ja


☆*:.。.最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆

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この文章は、橋間葵さんのブログ「脳卒中リハビリよろづ相談所」2022年8月26日のブログより転載させていただきました。

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