佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
脳卒中後、麻痺手でグーパーができるようになったり、親指と人差し指の指腹で何かつまめるようになったりしても、テーブルの針や爪楊枝がなかなかつまめない方が多いのではないでしょうか。
親指と人差し指の指腹で何かつまむ動作のことを「指腹(しふく)つまみ」といい、日常生活の中で最も使用頻度が高いつまみ動作です。
この「指腹つまみ」では、針や爪楊枝をつまみ上げることは難しいつまみの方法です。
「指腹つまみ」よりもっと細かいものをつまむ動作として「指尖(しせん)つまみ」というつまみ動作があります。
親指と人差し指の指腹で何かつまめるのに、小さいものがつまめないという方は、この「指尖つまみ」が難しいのかもしれません。
今回は、「指尖つまみ」についてまとめていきたいと思います。
指尖つまみとは
親指と人差し指の先端でものをつまむときのつまみ動作です。
指尖つまみのとき、親指と人差し指の先端がしっかり向き合うことでものがつまめます。
また、爪の先が指腹より長い場合は、爪先でもつまむものによってはつっみあげることができます。
指尖つまみはもっとも巧緻性が高いつまみ動作であるといわれています。
指尖つまみは、他のつまみと比較しても、関節の動きが十分に確保できていることが必要です。
脳卒中後、手指が硬くなって指の先端に一番近い関節が動きにくいと、親指と人差し指の先端をつけることが難しくなります。
実際の指尖つまみの動画
▼ 大きいものは指腹つまみを行い、小さいものでは指先でつまんでいます。
▼ コインのような薄いものをつまむときは指尖つまみになります。
最後に
今回は細かいもののつまみあげに必要な指尖つまみについてまとめました。
お役に立てれば幸いです。
引用・参考
1) 浅見 豊子:上肢・手の機能と上肢装具.日本義肢装具学会誌.Vol.28 No.1 2012
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspo/28/1/28_13/_pdf/-char/ja
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2022年12月15日のブログより転載させていただきました。