佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
麻痺手の回復経過の中で、腕を自分の力で持ち上げられないけど、指が少し動く方がいらっしゃると思います。
動画のように、麻痺手を反対側の手で持ち上げて、空中で麻痺手の指が少し動かせることが出来る時期です。
麻痺手を垂らした状態であれば、指の関節にかかるトルク(力)が少ないので、わずかに動き出した手指が動かしやすいポジションだと思っています。
手首に関しては、手首に手全体の負荷がかかりやすいので、指に比べて動きが現れにくいです。
動画のようなポジションで、麻痺手の手指が動かせる時期に自主トレとして導入していただきたいメニューがあります。
机の上に安定して置くことが出来て、持つ部分に引っかかりが作れるようなものを使って持ち上げる練習をおすすめしています。
動画のように、麻痺手を反対の手で持ち上げ、持ち上げるもの真上に持っていき、指をものに近づけて、持ち上げるという方法です。
この方法であれば、麻痺手で使う場所が指に限局され、指の動きも全て同じ動き(分離性が要求されない)なので、難易度が低く導入しやすい動きだと思います。
また、「何かを持つ」という経験ができるので、日常生活の中で麻痺手を使うきっかけがつくれるのではないかと思っています。
動画では、ステックタイプの痛み止めの容器を使っています。
わずかですが、キャップと本体の間で凹凸があるので、握った指が容器に引っかかりやすく、摩擦を利用した握りが可能になるので、ご自宅での自主トレ道具として重宝しています。
握るときの手指の引っかかり感が足りないなと思ったときには、輪ゴムをつけて摩擦を強めるようにしています。
応用として、四角い容器なども良いと思います。
自主トレのメニューの一つとして、こんなやり方があるんだなと思っていただけると幸いです。
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2022年10月10日のブログより転載させていただきました。