了解患者的世界观

患者さんが感じる世界を知ること

佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。


脳卒中後、急に体が動かせなくなり、手足の感覚がわからなくなり、自分自身で感じる世界観が変わったという方がいらっしゃるのではないでしょうか。


持つことができると思ったコップを持ち上げたとたん、落としてしまった。


立ち上がれると思って立ち上がってみたら、膝が崩れてしまって床に倒れてしまった。


このような経験をした方もいらっしゃるでしょう。


脳卒中後、手足が動きにくくなる運動麻痺、触ったり体重が足に乗る感じがわかりにくくなる感覚障害、使い慣れていた道具が使えなかったり見えている空間が変に思えたりするような高次脳機能障害など、さまざまな症状を呈する可能性があります。


リハビリではさまざまな症状に対して、検査を行なって症状をしっかり把握したり、動きを観察してどのようなリハビリが良いか検討していきます。


わたしは、これだけでは足りないと思っており、外から観察できることだけではなく、患者さんがご自身の体の動きをどのように感じ取っているか、内面の部分を探っています。


✔︎ 立つときに、足に体重が乗る感じがわからない


✔︎ 座っているとき、足の裏の下に水風船が入っているようなぐにゃぐにゃした感じがある


✔︎ 手を伸ばして手すりを握ろうとしたら、思ったより遠かった


このような体で感じていることは、外からの観察だけではわかりません。


体験世界への歩みより
わたしたちは、それぞれ生活していく中で、さまざまな経験をしています。


おひとりおひとりにあったリハビリ内容を組み立てるためにも、患者さんが感じている世界をリハビリスタッフは知る必要があると思っています。


患者さんが感じている世界を知ることで、リハビリのときの声かけが大きく変わるのです。


「少しずつ足の裏に体重が乗る感じを探りながら立ってみましょう」


「足の裏の前側と後ろ側が水平になっているか、足裏が床についている面積は、どれぐらい感じ取れますか?」


「手すりを握るとき、肩が外に広がらずに前に上がっていくか確認してみましょう」


このような声かけが生まれると思っています。


だからこそ、リハビリのときに体で感じているさまざまなことをリハビリスタッフに伝えてもらえたらいいなと思います。


わたしも、毎日の臨床の中で、患者さんが感じる世界をしっかり把握して、おひとりおひとりに合わせたリハビリ支援が行えるように精進しつづけたいと思っています。


☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆

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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年9月2日のブログより転載させていただきました。

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