佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
日常生活で麻痺手を積極的に使い、毎日の生活の中でリハビリを行っていくことは大切です。
しかし、どのように麻痺手を日常生活の中で使っていくかイメージしにくいことがあるのではないでしょうか。
今回は、麻痺手を日常生活場面で使う工夫について記していきたいと思います。
麻痺手の使い方の分類:その1
まず、麻痺手をどのように使っていくか分けて考えてみます。
考えられる分け方は以下の2つです。
① 麻痺手のみ使う
麻痺手を使ってものを押さえたり、持ったりする使い方
例) コップを持つ、麻痺手だけて台を拭く
② 両手動作として麻痺手を使う
麻痺手と反対側の手をいっぺんに使う方法を
例) 両手で本を持つ、片手でビンを持ち反対の手でビンの蓋を開ける
麻痺手の使い方の分類:その2
麻痺手を使うとき、どのような動作を行うか分けて考えます。
動作はたくさんありますので、以下に代表的な動作をピックアップします。
① 支える
例)立ち上がるとき、テーブルに手をついて体を支える
② 押さえる
例)本のページが浮かないように本を押さえる
③ 引っ張る
例)ティッシュペーパーを箱から引っ張り出す
④ 持ち上げる
例)コップを持ち上げる
⑤ 細かく指を動かす
例)鉛筆で字を書く
日常生活動作の方法を工夫する
麻痺手を日常生活場面で使うとき、上述の麻痺手の使い方の分類のうち、どのように使うか考えていきますが、どんな日常生活動作で麻痺手を使うかについても明確にしていきます。
食事場面で麻痺手を使うのか、掃除のときに麻痺手を使うのか考えていきます。
例として、麻痺手を使うために何かひとつ日常生活動作をピックアップしたとしましょう。
その日常生活動作について、以下の2つを考えていきます。
① 難易度を下げる
日常生活動作の方法を脳卒中になる前と同じように取り組むか、他の方法がないか検討します。
脳卒中になる前と同じような動作ができないと判断したときは、難易度を下げて対応しています。
例えば、洗濯物を外で干していた方法から室内の低い物干し竿に洗濯物を干す方法に変えるとう難易度の調整を行います。
② 補助的な道具を使う
何度を下げる以外に、補助的な道具を使うことがあります。
使いやすい皿やスプーンなどを用います。
最後に
今回は麻痺手を日常生活場面で使う工夫について記しました。
みなさんのお役に立てれば幸いです。
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年5月9日のブログより転載させていただきました。