就业支持:与脑功能障碍较高者的就业对话

就労支援:高次脳機能障がいを有する方との就労に向けた対話

佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。


高次脳機能障がいを有する方々の就労支援を行うとき、復職する職場や新たに勤務する予定の職場の方々の高次脳機能障がいに対する理解や配慮が不可欠です。


併せて、患者さんご自身の高次脳機能障がいに対する理解も重要だと思っています。


なぜ患者さんご自身の高次脳機能障がいに対する理解が重要であるかと言うと、


① 自分の状況を理解することで、他者に自分の症状を説明することができる


② 自分の状況を理解することで仕事の方法や代償手段がわかる


③ 勤務中に普段と異なる状況に遭遇したときの対処方法がわかる


④ 自分の状況に合わせて仕事中に休息やリフレッシュが行える


ということに結びつくと考えています。


わたしはこれまで複数人の方に対して、就労に結びつくまでの経験をさせていただきました。


改めて振り返ると、わたし自身の経験の中でのキーワードは、「患者さん自身の気づき」であったように思えます。


また、「患者さん自体が気づく」ために「対話」が重要だったと思い出しています。


中島(2006)らの報告によりますと、高次脳機能障がい者の60%は病識欠如を呈しているとあり、高次脳機能障がいがある方の支援やリハビリテーションでは、自己の気づきに焦点を当てることが重要であると先行研究などでの報告が散見できます。


高次脳機能障がいの状態に対して患者さん本人は、平穏なときにご自身の状態についても思い出せる方・思い出せない方、何かトラブルがあったときご自身の状態について理解できる方・理解できない方、他者からの指摘でご自身の状態について思い出せる方・思い出せない方などさまざまな気づきの状態があります。


近年では、自分に生じている障がいを認識する能力を評価するツールが紹介され、臨床場面で活用している作業療法士なども多いかと思います。


しかし、10年数年前には評価するツールはあまり散見できず、実際の臨床場面では患者さんとの対話を通じて、何をすべきかについてよく語り合ってました。


✔ 復職にあたり、何が一番不安か


✔ 何か困ったことが行ったとき、対処方法が思い浮かぶか


✔ 職場で頼ることができる人物がいるか


✔ 担当作業療法士(わたし)はどどのようなことを職場の方に伝えた方がよいか


このような内容について対話を行っていました。


今では高次脳機能障がいを有する方に対する就労支援のモデル事業も数多く展開され、インターネットでも企業における高次脳機能障がいを有する方の雇用に関する情報を閲覧することもできます。


少しずつ法整備や行政の動きが見えているとは思いますが、まだまだ高次脳機能障がいを有する方の就労支援は発展途上だと思っています。


わたしは病院内でのサポートが主ですが、何も道具を使わなくてもできる「対話」について、もっとしっかり勉強してステップアップしていきたいと思っています。


※過去、高次脳機能障がいを有する方で就労や地域活動への復帰につながった事例の学会発表を行っていますが、現在インターネットで閲覧可能なものは引用・参考の1)のみでした。


引用・参考
1) 橋間葵 他:ウェルニッケ失語症患者が語る自己意識とは.第33回九州理学療法士・作業療法士合同学会

ウェルニッケ失語症患者が語る自己意識とは


2)中島裕也 他:高次脳機能障害者のSelf-awarenessに対する日本語版SRSIの実践活用.作業療法 40巻6号 2021年12月


https://www.jstage.jst.go.jp/article/jotr/40/6/40_793/_pdf/-char/ja


☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆

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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年1月14日のブログより転載させていただきました。

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