佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。
まだまだ暑い日が続き、水分補給や環境調整などの熱中症対策が必要ですね。
水分補給は、水がいいとはわかっていても、自動販売機などで売られているペットボトルの清涼飲料水が欲しくなるときがあるかもしれません。
運動や屋外での仕事などで大量に汗をかいたあとは、塩分を含んだスポーツドリンクや経口補水液がおすすめですが、これらには糖分が含まれており適切に飲むことが大切です。
ジュースやスポーツドリンクを大量に飲み続けると、いわゆる「ペットボトル症候群」におちいる可能性があります。
今回は、「ペットボトル症候群」について記していきたと思います。
ペットボトル症候群とは
ペットボトル症候群の正式名称は、「ソフトドリンクケトーシス」といいます。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、「ペットボトル症候群」とは、「炭酸飲料や清涼飲料水の多飲により吸収の早い糖類が高血糖状態をまねくこと」と記しています。
ペットボトル飲料などの糖分が入っている飲み物をたくさん飲むことで、体に吸収しやすい糖類がいっきに吸収されてしまうので、高血糖状態を引き起こします。
高血糖状態は、のどが乾くので、さらに糖分がたくさん入っている飲み物をのむという悪循環に陥ってしまいます。
特に、糖尿病の方や糖尿病予備軍の方は、急激に高血糖になるとインスリン分泌障害やグルコース利用障害を引き起こしやすく、重度のペットボトル症候群におちいる可能性があります。
重度のペットボトル症候群は、「糖尿病性ケトーシス」といって、意識がもうろうとしたり、昏睡などの症状を引き起こすことがあります。
ペットボトル症候群の症状
ペットボトルの清涼飲料水などをよく飲む方は、以下の症状がないかチェックしてみましょう。
✔ 喉がかわきやすい
✔ 飲み物をたくさん飲む
✔ トイレに行く回数が増えた
✔ 急激な体重減少
✔ 食べても食べても満腹感が得られにくい
✔ 肩こり
✔ 嘔吐・下痢・腹痛
最後に
熱中症対策として、水分補給は大切です。
しかし、水以外の飲み物をたくさん飲むことは要注意です。
嗜好品としてのコーヒーやお茶も飲む回数に気をつけましょう。
糖分が入っている飲み物も、ペットボトル症候群の知識を持っていることで、飲む回数などを気がけることができると思います。
ブログの内容がみなさんのお役に立てれば幸いです。
引用・参考
1) 厚生労働省e-ヘルスネット
2) 眞田 淳平 他:高血糖緊急症.日内会誌 105:690~697,2016
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/105/4/105_690/_pdf
3)全国健康保険協会(協会けんぽ)
,゚.:。+゚最後まで読んでいただきありがとうございました,゚.:。+゚
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この文章は、橋間葵さんのブログ「脳卒中リハビリよろづ相談所」2022年8月30日のブログより転載させていただきました。