佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
脳卒中後、リハビリのために入院している方に対して、退院前に行う日常生活についての会話を意識して行っています。
できるだけ自宅退院後に困りごとが少なくなるよう、入院中にさまざまな練習を行います。
自宅退院した後、入院中には気にしていなかったこと・気がついていなかったことが日常生活の困りごととして実感することも。
そのため、退院前には具体的に日常生活についての会話をたくさん行うようにしています。
一般的に退院前に行う日常生活動作は、
✔️ 寝室からトイレまで歩く練習
✔️ 浴槽のまたぎ練習
✔️ 玄関や段差などの昇降練習
✔️ 玄関で靴を脱ぎ履きする練習
などではないでしょうか。
脳卒中後のおひとりおひとりの症状で、自宅退院後を想定した日常生活動作の練習内容は異なりますが、多くの場合は上述の動作ではないでしょうか。
しかし、自宅退院後には、もっとたくさんの日常生活動作を行わなくてはなりません。
✔️ 食卓の椅子に座るとき、いったん椅子を後ろに引いてから、椅子とテーブルの間を横歩きしてから椅子に座る
✔️ キッチンから食べ物が盛り付けられた食器をお盆に載せてテーブルまで歩いて運ぶ
✔️ 冷蔵庫の扉を開けるとき、一歩後ろに下がったり、車椅子を横に向けることが必要
✔️ 入院には室内履きを履いていても自宅では室内履きは履かずに裸足で過ごす
✔️ ソファに座って靴下を履く
これらについて、自宅退院後に困ったこととして当事者の皆さんや担当患者さんから教えていただくことがあります。
退院前に自宅に帰った後の日常生活を、患者さんとともに語り合いながら、起こりうる課題について事前に練習をすることが大切だと思っています。
また、お体の状態によっては、模擬練習を行なっても動作自体が難しかったり、動作自体が行えない場合もあります。
そのようなときは、他の方法を考えたり、福祉用具を利用するなどをアドバイスさせていただいています。
自宅に帰ってから、できるだけ困りごとが増えないように、入院中からしっかり支援していきたいと思っています。
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2022年12月13日のブログより転載させていただきました。