佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
脳卒中後の麻痺側の手のセルフケアとして、麻痺手や麻痺側の肩の痛みが強くない場合や麻痺手が腫れていない方に、手洗い動作を指導させていただいています。
手洗い動作は、立った状態であれば洗面台などに手を下ろしていく動作が必要です。
手洗い動作を車いすなどに座って行うときは、手を前方に伸ばす動作が必要です。
麻痺の手を洗面台に下ろしたり、洗面台の方に向かって前に手を伸ばすとき、肘が伸びる動きが必要です。
そのため、手洗い動作を日常生活上で行うために、リハビリのときに肘を伸ばす練習を行ったり、肘を伸ばしにくくしている筋肉のこわばりを減らしていくようなリハビリを行います。
また、筋肉のこわばりが手指が曲がる方向に強い場合、リハビリのときに手指の筋肉のこわばりを減らしていくようなリハビリを行います。
麻痺手側に対して、手洗い動作のための準備を行いながら、反対の手で麻痺手をサポートする方法もお伝えしています。
ビデオのように麻痺側の肘や指が曲がっている場合、洗面台の方に麻痺手を下ろしていく方法を練習します。
また、麻痺側の手指が曲がっている場合は、反対の手で指を伸ばしていく方法もお伝えしています。
麻痺手を日常生活で洗うことはさまざまな効果があると思っています。
✔ 麻痺手の日常生活における使用頻度が増える
✔ 肘や手指を伸ばす機会になる
✔ 水や石けんが手指に触れることで感覚刺激となる
✔ 手を洗うとき反対の手で麻痺手を子擦り合せるので、両手動作の機会となる
日常生活で麻痺手の手洗い動作を行うためには、立って行う場合は肩の関節の動く範囲が30度~45度前に動かせることが必要で、座って手洗い動作を行うときは肩の関節の動く範囲が90度程度必要です。
お体の状態に併せて日常生活上で麻痺手の手洗い動作にチャレンジしていただきたいなと思っています。
少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。
引用・参考
1)石濱崇史 他:手洗い動作.関西理学 9:7-10,2009
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkpt/9/0/9_0_7/_pdf/-char/ja
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2023年1月22日のブログより転載させていただきました。