佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の
橋間葵です。
中枢性脳卒中後疼痛という言葉を見聞きした方がいらっしゃいますでしょうか。
わたしは数年前までは知らない言葉でした。
中枢性脳卒中後疼痛とは、脳卒中による脳のダメージ部位が感覚を伝える神経の経路に及ぶ場合、痛みやしびれなどを引き起こされます。
脳卒中後の方の約43%の方で発症すると言われています。
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2017/pr20170912_2/pr20170912_2.html
中枢性脳卒中後疼痛は、脳卒中発症直後には出現せず、後から遅れて出現することが多いとわかっています。
脳卒中発症後、脳内の痛みのメカニズムに関係するネットワークが変化して起こるのではないかと推察されています。
中枢性脳卒中後疼痛は、感覚の中枢である「視床」の一部にダメージがあると解析結果が報告されています。
わたしはしばし脳卒中後疼痛を有している方を担当しますが、「痛みが出てきたから、また脳卒中を再発したのかな?」と不安を感じていらっしゃる方も少なくありません。
医師と看護師と連携して、おそらく中枢性脳卒中後疼痛であるだろうと判断される場合、患者さんには後から出てくる痛みの可能性があることをお伝えしています。
また、なかなか治りにくい痛みでもありますので、しっかり身体面だけではなく心理面もサポートしています。
脳卒中に関する症状や知見は日々更新されていますので、しっかり学び続けていきたいと思っています。
引用・参考
1)細見 晃一 他:一次運動野刺激による中枢性脳卒中後疼痛患者の機能的結合. PAIN RESEARCH Vol.30 2015
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆
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この文章は、橋間葵さんブログ「脳卒中リハビリよろず屋相談所」2024年10月12日のブログより転載させていただきました。